北海道恵庭市にあった恵庭森林鉄道は、1927(昭和2)年に王子製紙が恵庭市盤尻に発電所を建設するため、必要な木材の運搬用として軌道を敷設したことで始まったと言われています。この軌道は1931(昭和6)年に恵庭営林署(帝室林野局?)が買収し漁川上流まで延長し、昭和20年代には木材需要が加速したことで本線に加え支線も順次延長されていきますが、木材の輸送が鉄道からトラックへと転換されたことで、1955(昭和30)年に廃止となりました。※ちなみに盤尻の発電所を『漁川発電所』と説明しているものをたまに見かけますが、運用開始時期は1922(大正11)年12月となっているので既に完成済みであり、建設したのは当別電気株式会社(現在のほくでん)なので、これは間違いではないでしょうか???同じ漁川の水を利用した『恵庭発電所』が1928(昭和3)年2月運用開始なのでこちらが正しいのかも知れませんが、違うのかも知れませんw
恵庭森林鉄道6号橋を目指し、廃線跡と思われる道を歩きます。この辺りは雪が解けかかっており、道はドロドロです。
倒木が道を塞ぎ、使われてない道であることを証明しています。歩き始めて5分ほどが経過しました。
これが恵庭森林鉄道6号橋です。森林鉄道はナローゲージなので幅が狭いです。
鉄橋から恵庭発電所の取水堰が見えます。鉄橋なのでマトモな手摺などは無く、落ちたらひとたまりもないので緊張しながら歩きます。
足元には落とし穴が開いているので注意が必要です。路盤に穴が開けられている理由は不明です。なんで?
無事に渡りきりました。古い電柱と、古い建物が見えます。電柱は現役のようで、建物は恵庭発電所取水堰管理小屋だそうです。かつては社宅や詰所もあった聞きます。
下を覗いてみます。取水堰の向こうに水が溜まっているのが見えます。地理院地図で見るとここから恵庭発電所まで地下水路が続いているのを確認出来ます。
恵庭森林鉄道6号橋を下から見るため川に降りました。堰き止められているので水はほとんどありません。
アーチ橋なら水鏡でメガネに撮れるところですが、6号橋は水鏡で麻雀牌に撮れますねw
この橋は、ゲルバー式ラーメン橋という構造?の橋だそうです。ゲルハルト・ベルガーなら知っていますがゲルバー式ラーメン橋は聞いたことが無いですw ラーメンはドイツ語で骨組みだそうで、主桁と橋脚を一体にした構造だそうです。ちなみにゲルハルト・ベルガーはオーストリア人ですw
先ほど路盤を歩いていた時に見た穴が見えます。下から見たところで何のための穴なのかはわかりません。
この橋は1937(昭和12)年に、木橋からコンクリート橋に架け替えられたとのことです。
恵庭森林鉄道6号橋ですが、起点から6番目の橋だから6号橋なんだとは思いますが、1号橋から5号橋の話は聞いたことがありません。もう無くなっているのしょうか?
一通り見学を終えたので、再び手摺の無い橋を緊張しながら戻ります。まさに危ない橋を渡るということでw