北海道白糠郡白糠町中庶路、明治本岐炭鉱です。
道道242号、上庶路庶路停車場線沿いにある、三角屋根が特徴です。
道道沿いにある、石炭運搬用トラックステーション
こちらは石炭の積み出しで利用された三角屋根が特徴の建物です。
石炭の運搬は閉山間際、専用線鉄道からトラックに切り替えられました。
数年ぶりに訪れると、トラックステーション前の広場に散らかりっぱなしだった倒木や落ち葉が、スッキリと片付けられていました。
路面にびっしりだった苔が綺麗になくなっています。
これは数年前の写真。
わかりにくいのですが広場の路面は苔で覆われ、奥へ続く林道も倒木やトタンなどの瓦礫だらけだったような気がします。
トラックステーションの内部。
このタイヤは昔からあるものと記憶していますが、当時のものでしょうか?
そして窪みには相変わらずの不法投棄。
ここだけは特に片付けられたという印象はありません。
そして林道の奥へ
トラックステーションから奥の方へ続く林道です。
久しぶりに来ましたが、この林道がやたらと片付けられ整備されていました。最奥地まで行ってみると伐採作業途中と思われる現場を確認。
既に放置された場所と思っていましたが…どうやら王◯木◯緑化が林業を再開させたようです。
この日は作業が行われていなかった為、引き返しがてら炭鉱遺構を見学。
本岐炭鉱神社が1941(昭和16)年に設立されており、これがそのお社かどうかはわかりませんが、80年経過してるなら無理もないかと。
お社の付近には、アンカーボルトの突き出た基礎コンクリートが並んでいます。
太いパイプか何かを支えていたような土台群です。詳細は不明。
索道の遺構を確認
遺構の上面を確認。ちなみにこの崖下には庶路川の支流が流れています。
上面はパイプを切ったようなものと、黒いゴムのような塊が。
ベルコンのゴムベルトでしょうか?
振り返るとすぐ近くにレールがありました。
名物、本岐炭鉱の坑口群
上記レールの延長線上には坑口があります。炭車の捲き揚げ関係だったのかな?
このレールが敷いてある遺構の下にはまた坑口があります。
軽く潜って覗き込んでみます。
数メートル先で閉塞しているのを確認しました。
足元には枕木のようなものが転がっています。
炭鉱跡には坑口が他にも多数、この辺りに集中して見られます。
二つの坑口が向かい合い並んでいます。
こちらには扁額の跡がクッキリ残っています。
こちらはベルコン坑道の斜坑と思われます。
正面に回ります。
坑口を密閉するコンクリートが欠け、隙間が大きくなっています。
その隙間からはベルトコンベアが確認出来ます。
以上、来た道を戻ります
林道は車で走りやすいようにすっかり整備されています。
今までは歩きにくいほど倒木や瓦礫だらけだったように記憶していますので、かなり大きな変化じゃないかと思います。
こんなに路面が露出してなかったのと、何より砂利が新し目でした。
林道から外れた場所にあるこちらの建物は壁だけ。詰所でしょうか。
油断してると落とし穴に嵌るので注意が必要です。
建物のすぐ近くにある人道坑口。当然密閉されています。
石炭ポケット。
手前には、そう古くなさそうな電子レンジみないなものが不法投棄されていました。
以前は無かったような気がしますが、見えなかっただけかも知れません。
石炭ポケット内部を確認します。
下を走るベルコンに落とすためのホッパーが並びます。
今回は作業の邪魔にならないよう短時間の滞在でしたが、ざっくり見た感じ選炭場や貯炭場にも特に変化は見られず、ただ道路だけが片付けられていました。
なお、この日はオープンな状態でしたが、現在はチェーンがしっかり張られて車での侵入は出来なくなっています。
長年放置されていたと思っていたのですが、林業が突如本格化したということでしょうか??
(参照:本岐炭鉱跡2004 / 本岐炭鉱跡2011 / 本岐炭鉱跡2012 / 本岐炭鉱跡2014 / 本岐炭鉱跡2016)