国鉄士幌線は1925(大正14)年に帯広-士幌間で開業、全線廃止は1987(昭和62)年。士幌以北を順次延伸し十勝三股まで1939(昭和14)年に全通した路線です。タウシュベツ川橋梁は、1937年の完成でしたが糠平ダム建設によるルート変更で、1955年に廃止となっています。上士幌町を走る国道273に並行していくつものアーチ橋が見られますが、その中でも11連130mアーチのタウシュベツ川橋梁は幻の橋とも言われています。
真夏のタウシュベツ川橋梁
タウシュベツ川橋梁に向かう林道のゲート前です。十勝西部森林管理署東大雪支署で借りた鍵で林道ゲートをオープン。鍵と一緒に通行許可証も貸してくれます。
タウシュベツ川橋梁は2年ぶり、真夏の訪問は初めてでしたがとても湖底とは思えない風景でした。無数の切り株に緑の草原が眩しいです。この日は8月8日、偶然にも誕生日でしたw
真夏のタウシュベツ川橋梁。
春先はもっと茶色っぽかったのですが、夏は白いんですねw
発電用人造ダム湖『糠平湖』の湖底に遺る11連のアーチです。
いつ崩れるかわからないので、タウシュベツ川橋梁の周辺にはロープが張られています。
以前はここまでロープを張ってなかったような気がします。路盤に上がる者がいるんでしょうか。
どうしても気になる、崩落部分。
右から数えても左から数えても6番目になるアーチ、つまりど真ん中のアーチの側壁が無くなって、中身が溢れていますね。これが、見納めと言われている理由なんです。
秋の士幌線探索
国道273号を北上して行くとまず目に入る遺構、士幌線の第三音更川橋梁。長さ71mで、音更川を渡っています。よく見ると、橋の裏に立派なスズメバチの巣がありました。
駅跡は現在、上士幌町鉄道資料館が建っています。ドアの左には開館中とありますが、右側には休館とあります。今となってはどっちだったのか覚えてませんw
対岸の取り付き部分ですが、アーチ橋の脚が一部分が無くなっています。どうやら下流のほうに流されたようで、それらしいコンクリートが川の中にありました。
こうして見ると浮いているようで危なっかしい感じ。路盤の上には乗らないほうが良さそう。
アーチを下から見上げてみました。
コンクリートの劣化も激しいですね。
そして遂に…辺りは真っ暗となります。
タウシュベツ川橋梁の周辺には余計な明かりが無いため、星空が素晴らしく綺麗です。ただ、まだ10月と言えども現地はとても冷え込むので寒さ対策は必須ですね。
道東方面に帰宅するので、鍵と許可証の返却の任務を受けました。
十勝西部森林管理署東大雪支署の裏口。ここの鍵返却ポストに投函します。