釧路市桜ヶ岡8丁目にある電波警戒陣地(レーダーサイト)。これはトーチカではありません。2009年の某新聞記事により『桜ヶ岡のトーチカ』として紹介されていたためしばらくの間それを信じていたのですが、近年のネット普及でここは電波警戒陣地だったとの情報が多数みつかっています。2013年、再び訪問。
丘の上の遺構 |
結局、電波警戒陣地跡とのことですが、トーチカにしては変だとずっと思っていたので納得しました。しかも上記新聞記事では後半に『縦6m、横24m、高さ5mの「掩体壕」と呼ばれる大型のもの…』など地下掩体壕としての説明が入り、『「銃眼」はコンクリートでふさがれている』とまたトーチカの説明が続くので、読んでて混乱しました。更に、掩体壕と聞けば航空機用のカマボコ型のものを想像してしまうのもあって、この遺構とトーチカと掩体壕が結びつかない…そんな中、旧ブログに「超短波警戒機乙が設置されていた施設と考えていいと思います。戦史叢書に記載されています。」とのコメントも戴いたのでもう間違いないでしょう。新聞はちゃんと調べてから記事にして貰いたいものですね!
こちら側は埋まっている |
煙突オブジェ |
カモフラージュ用だと思いますが、同じような煙突オブジェは根室のトーチカでも見られます。
手前の煙突は内部と繋がっていて通気用だったと思われますが、取り付けの角度が他と違います。カモフラージュ用途だとしても、なんでわざわざ角度を変えるのか、謎です。
何らかの理由でズレちゃったのかな?
この遺構には連絡口が二箇所あり、片方の連絡口付近の壁から二本の鉄管が突き出ています。
何のためのものかは不明です。かつて付近に住んでいた者の話では、この鉄管で首○りした人がいるという噂があったそうです。当時、この辺りには塹壕が続いていて、子供の頃の遊び場だったとも聞きました。
レーダーサイト内部 |
1942年頃から量産された『パルスレーダー超短波警戒機乙』を設置していた施設のようですが、現在はかなりの土砂が流入しゴミも散乱しています。ゴミは最近のものではないように見えます。部屋の奥に換気口のようなものがあり、位置的に先ほどの煙突オブジェの真下です。
天井の穴 |
これは先ほどとは逆側の天井になりますが、四角くくり抜かれた窪みが3つ確認出来ます。いずれも貫通はしておらず、外界とは繋がってませんでした。何かを固定するためのもの?それとも塞いだ?
それにしても、一つだけ角度が違う煙突がどうしても気になりませんか?w