北海道広尾郡大樹町。大樹町と言えば宇宙産業最先端のまちとして有名ですが、ミリオタ界隈ではトーチカのまちとしても有名です。中でも有名なのは旭浜8連トーチカですが、年々砂浜に沈んでおり、いずれは見えなくなってしまうでしょう。大樹町のトーチカは太平洋戦争末期の1944(昭和19)年から翌年にかけて、大本営の命令により米軍の本土上陸に備え第七師団(通称熊部隊)を中心に約40基のトーチカが構築されたと伝えられています。現在、大樹町の海岸線や内陸部で確認されているトーチカは16基、残りは自然災害や海没、破壊・撤去により失われたもの、もしくは未発見のものと思われます。
内陸部にある旭浜防霧林トーチカです。ここは管理されたトーチカになります。ウッドチップの散策路が設けられています。
トーチカの前には大樹町教育委員会による平面図付きの説明看板が設置されています。これは2008年に発見された15基目で、直近では2017年にも16基目のトーチカが、海蝕により露出し発見されていますので、まだまだ埋まっているものがあるのかも知れません。
出典:大樹町教育委員会発行『大樹町のトーチカ』パンフレット |
行政により管理されたトーチカは中に入れないように保護されているため、自由に見学することが出来ません。管理している以上、中で怪我されたり犯罪に利用されたりすると責任問題となってしまいますので致し方なしということは理解出来ますが、見る方にとっては魅力が減ってしまいますね。
後部連絡口は鍵付きの鉄柵でガッチリガードされています。申し出れば鍵を貸してくれるサービスとかはやってないのかな?機会があったら問い合わせてみようかと思います。
内部には階段が見え、右に折れてますね。踊り場が窪んでいますが、天井が低いから?ステップが崩れたようにも見えますが、ここからでは良くわかりませんね。ここから正面の方向(北東)に1箇所、右の方向(南東)に1箇所、それぞれ銃眼が開いています。
銃眼は2箇所開いています。これは南東を向いた銃眼。
こちらは北東を狙う銃眼です。多分。いつもなら開口部の段々をアップで撮りますが、今回は外観のみ。
次に向かったのは旭浜8連トーチカ。これは最北端の2基、冒頭の地図で8番と7番になります。ここから最南端のトーチカまで歩くのは大変なので、やめておきますw
連絡口から入ることは出来ますが、前回よりも狭くなっているような気もします。浮いているせいで角度が微妙に変わってしまったのかも知れません。
中は真っ暗です。漂着ゴミのようなものが散らかっているように見えます。
探してみると通気口か伝声管らしき穴を見つけましたが、石が詰め込まれていますね。完全に埋まっており銃眼がどちらかもわからない状態なので、トーチカだと断言するには自信が持てませんね。
(参考:旭浜トーチカ群)