2012年の訪問。北海道広尾郡大樹町旭浜にある、海岸線に沿って並ぶ8基のトーチカを全て制覇しました。このトーチカ群も他の海岸トーチカ同様、元々は内陸部に設置されたものが海岸線の侵食などにより露出、地面は砂浜となり流されやがて海に飲み込まれることになるでしょう。
旭浜トーチカ、ここから北側に5基並んでいる様子です。よく見えませんが。
こちらは南側に3基並びます。写ってませんがw 各トーチカの間隔は200m~500m、中には50m程のものもありますが、侵食により移動したり既に消失したものもあると思います。根室や網走にあるような大きさではなく、ほとんどが銃眼一つの小型トーチカです。最北にあるものを1番として、6→7→8→5→2→1→3→4の順に巡り、コンプリートしました。
旭浜6番トーチカ
足場は見ての通りの砂浜というか砂利浜で、歩くたびにズルズル滑るので移動が大変な探索となりました。
銃眼口 |
木が残っており、内側への跳弾を防ぐための段々もつけられていません。
内部の様子 |
銃眼からは海岸線が見えます。
上部には通気口も確認出来ました。
旭浜7番トーチカ
6番と対になっているようで、銃眼の方向はお互いをカバーしてる感じです。
連絡口の半分くらい埋まっているため、中に入れません。
連絡口の一部が欠損しています。
遠くに6番が見えますが、7番との位置関係がわかります。
これまでのものより大きいように感じます。足元が不安定なので自分が傾いているのかトーチカが傾いているのかわかりません。連絡口の横には木組みの何かが設置されています。
トーチカの下には大き目の石が敷き詰められており、他のもののようにそう簡単には沈まないと思われます。
大きめの銃眼は南側を向いています。
銃眼拡大 |
トーチカから外に出ます。なんか和風ですw
旭浜5番トーチカ
最南端の8番からスタート地点まで約1km、砂利道を徒歩で戻ってきたところです。足腰が悲鳴を上げ始めてきましたw
銃眼 |
もうすぐ銃眼が飲み込まれてしまいそうなところまで来ています。
内部の様子 |
見た目より沈んでいなかったので、内部は余裕で入れました。
屈みながら外へ出ます。
上面は後付けでしょうか?薄い気もします。少ない資材で急ごしらえで構築したのでしょう。
構築時のものか、木材がまるでツノのように生えていました。
旭浜2番トーチカ
歩いて北上しようかと思いましたが、足腰が限界だったため車で2番と3番の間まで車移動しました。
銃眼は北を向いているので、恐らく1番は南を向いていると想像。
銃眼拡大 |
2番の銃眼口は、きちんと段々がつけられていました。
旭浜1番トーチカ
旭浜8連トーチカ群の最北端です。この時点で体力は限界を迎えようとしていました。
側面には通気口を確認。疲れていたのか、内部の写真はありませんw
銃眼は、予想に反して北側を向いていました。所詮素人考えです。それと今更ですが、この辺りは車で入ってこれそうですねw
旭浜3番トーチカ
1番のトーチカから300mほど歩きました。せっかく来たのにこの始末。
上部通気口にまで砂が入り込んでおり、もはや銃眼がどちらを向いていたのかもわからない状態でした。
旭浜4番トーチカ
旭浜8連トーチカの最後です。埋もれてますw
銃眼は露出しており、段々もつけられているのが確認出来ます。銃眼の上には謎のマーキングがありますが、一体何でしょうね。これにて旭浜トーチカ8連、完全制覇ですw
旭浜防霧林トーチカ
ここは旭浜5番と2番の間に訪問した時のものです。比較的内陸部にあるトーチカです。
大樹町教育委員会の案内版です。良い仕事しますね!案内板を要約すると『今から約70年前に構築され、使用されることなく終戦。2008年、伐採作業中に埋まった状態で発見』ということが書かれています。2012年訪問なので、発見されてまだ4年ですね。
遊歩道はトーチカの上部まで続いています。
通気口が点々と開けられています。
銃眼口は跳弾を内部に引き込まないよう段々がついたものになっています。
背面連絡口ですが、やはり閉鎖されているようです。
旭浜の海岸線に並ぶトーチカに比べ大きなものでしたが、内部の様子を見られないようになっているのが残念です。
(参考:大樹町のトーチカ群)