明治時代、この地には璃瑠瀾(リルラン)村という明治の終わり頃まで存在していた村があったようで、璃瑠瀾(リウラン)駅逓所も設置されていたという記録があります。
ちなみに何故か村のほうは「リルラン」で駅逓のほうは「リウラン」と呼ばれているようです。
現在は無人の地となっており太平洋戦争末期、この地にトーチカを構築した時も無人の地だったのではないかと思います。
噂によると、このトーチカは断崖絶壁に位置しているため到達が困難だと言われていますが実際はどうなっているのか、【ぼうけんか】としての探究心がくすぐられますw
案の定、トーチカ内部は入る気になれないほど水浸しでしたw
裏に回り込むと、鉄筋代わりに仕込んだワイヤーと針金が露出していました。
写真中央やや左、緑の中に四角い灰色のものが薄っすら小さく見えています。
望遠で確認。
これは確かに断崖絶壁にありますね。
トーチカ上部には草が乗っておりカモフラージュになっています。
トーチカまでは稜線を伝って行けるようになっており、獣道が尾根沿いに続いています。
親切なことに獣道にはロープが張ってあるため問題なく行けそうです。
ロープは釣り人か漁業関係者が利用するために設置したものでしょうか?にしてもちょっと細いw
実際に行ってみる
ちょっと頼りないロープを頼りにまずは丘を下ります。
道幅は非常に狭く足を滑らせると運が悪ければ海まで落ちてしまうので慎重に進みます。
幸いなことに当日はほぼ無風状態でしたが、強風時はやめておいたほうが良いかと思います。
なお、この辺りには熊の出没が相次いでいましたが今回その気配はありません。
丘を下る途中から急勾配になります。
振り返るとこんな感じの急斜面です。
ここが唯一の難所で、普段使わないような筋肉を酷使し、滑落しないよう踏ん張りながら斜面を降ります。
意外とあっさりゴールへ
ゴール目前で、これまでの道を振り返ってみます。
距離にして200m足らず、思ったよりアップダウンがあり滑落に気をつける必要はありますが、いつ緩むかわからないものの、ロープがあるお陰で到達困難という程でもないような気もします。
とは言え下手をすると海まで一直線になりますので、探索はオススメいたしません!
無事に到着しました
こちらが『リルラン浜トーチカ』(通称)。
思ったよりも埋まったままの状態で、構築当時の雰囲気が残っているようです。
近寄ってみると背面連絡口を発見しました。
連絡口の内部を確認。入れるものなら入りたいところです。
連絡口から右側通路の様子です。木の枠が残っていますね。
天井から剥がれたであろう木材が通路を塞いでいます。
トーチカの上部。
コンクリートには縦の切れ込みがついています。
ちなみに足元はすぐ崖になっています。
近くにあった小高い丘に登り、入江と砂浜を確認します。
崖から落ちないよう銃眼を確認。
方向的には東の方向を狙っているのでしょうか?
銃眼にカメラを突っ込んでみます。
先ほど後部連絡口から見えていた、天井から剥がれ落ちた木材が見えます。
トーチカ周辺を確認
付近に特攻基地があったという噂もありますが、どこにあるのかは不明です。
自然に囲まれたワイルドな風景です。左の獣道が帰り道になります。
ロシア語っぽい文字が見られましたが、漂着物でしょうか?
以上、リルラン浜トーチカのレポートでした!