北海道芦別市の炭鉱、三井芦別炭鉱は1939(昭和14)年に開坑し1992(平成4)年の閉山まで53年稼働した炭鉱です。
芦別五山と言われた大手5社資本による炭鉱(1913年に三菱芦別炭鉱、1938年に高根炭鉱、1939年に三井芦別炭鉱、1944年に明治上芦別炭鉱、1947年に油谷芦別炭鉱が開坑)のうちの一つです。
炭鉱跡を探して彷徨い歩く
全く初めての土地なのでどこまで入って行って良いのか分からず、取り敢えず公園の裏に駐車しました。
頼みのGoogleマップさん
この航空写真とGPSを頼りに三井芦別炭鉱の遺構を探します。
四角い遺構と丸い遺構です。
雰囲気で歩き回る
ここから入って森を突っ切って行く作戦です。
今改めて地図を見ると遠回りですがw
台座?発見
GPSと言っても専用のものは持ってませんので、スマフォ片手に山道を辿ること10分。
何かの台座を見つけました。
基礎とレールも発見!
足元にはレールのような鉄材も転がっています。探しているものとは位置が違いましたが、この辺りに何かありそうです。
貯炭槽の遺構を発見
探していたものとは違うようですが、何となく崖を降りたところで偶然にも遺構を見つけました。
板がたくさん遺っています。
中にある木の柱には、針金と碍子が遺っています。
穴から落ちて積み上がっているものは粉炭でしょうか?上から確認してみることに。
一旦外に出ました。
そんなに大きい建物ではありませんが、素敵な建物です。
遺構の前には原炭が溜まっていたであろう大きな窪みがあります。
上から確認
やっと四角い遺構を発見
これは1941年完成の水洗式選炭機とのこと。
先ほどの原炭ポケットから運ばれたものをここで選炭し、貯炭ポケットまで送っていました。
建物の半分は土砂で埋没しています。
所々煉瓦が遺っています。ここから中に入れそうです。
選炭機の内部へ
選炭機の内部は神秘的な光と影の空間になっています。素敵ですなあ。
水洗式選炭機がどういうものだったかはわかりませんが、随所に見られるアーチがお洒落な雰囲気です。
建物の周りに積まれていた土砂が入ってしまっています。
選炭機の裏側です。次は丸い遺構を探します。
丸い遺構も発見!
木々の向こうに丸い遺構が、その向こうには現役の会社事務所が見えます。
操業中のようで重機の音や社員の話し声などが川の向こうから聞こえてきます。
とりあえず匍匐前進で丸い遺構に近づきました。
これは貯炭槽で、選炭機からの石炭を一時貯めておく施設だそうです。
三井美唄炭鉱でこれとソックリのものを見たことがあります。
もしかして三井鉱業特有の形?
遺構は周辺にも
近くには沈殿槽でしょうか?
貯炭ポケットのすぐ横には水洗選炭機により濡れた石炭から出る汚水の処理設備があったそうです。
ここにはある程度の塊炭がゴロゴロ落ちていますが、何かは不明です。
これにて一通りの探索を終え再び森の中を藪漕ぎし、途中、PENTAXのレンズキャップを落としながらも何とか車まで戻りましたw