北海道網走市内ではこれまで7基のトーチカが発見されており、現存しているのは北から『帽子岩・台町・鱒浦・藻琴・浜藻琴』の5基だと言われています。網走のトーチカは初めてですので下調べしたところ、『帽子岩トーチカ』は周辺の防波堤が立入禁止で近寄れず『台町トーチカ』は住宅街にあるため敷居が高く『鱒浦トーチカ』は民家の敷地を通らないと行けないようなので、アクセスが容易そうな『藻琴&浜藻琴トーチカ』に狙いを定めました。なお鱒浦トーチカ・台町トーチカと掩蔽壕についてはコチラ、『はるさんの戦跡巡礼記』で大変詳しく紹介されています。網走市内で消失した2基のトーチカは『モヨロ貝塚・二ツ岩』だとこちら様のサイトで知りました。
浜藻琴トーチカ
最初は浜藻琴トーチカ。『オホーツクに消ゆ』で有名な北浜駅を横目に藻琴海岸に到着。海岸の空き地に車を停め砂浜を歩きます。
二階建てトーチカの上に立って、ここで一息。
こちらが観測窓ですね。事前情報によるとここから海側三方向を観測出来たようです。写真で言えば手前と奥と右方向に同じ様なスリットがあります。
1F連絡口から斜めの方向に入って行く造りとなっています。
部屋は2つ。こちらは銃眼のある部屋。今回はライトを忘れてしまったのであまり使い慣れてない内蔵フラッシュを使って撮ってます。あまり好きじゃないけど撮れないよりマシですw
壁を回り込んで奥まで来ました。壁の溝は何でしょうか?木が残っていますね。
左上の穴は二階への経路のようで、右側が入ってきた連絡口。内部を一通り観察したので外に出ます。
改めて二階建てトーチカを確認しますが、やはりハマナスの群生により全貌が見えません。季節を変えたら見えるかも知れません。
戻って来ました。着いた時には気が付きませんでしたが、藻琴海岸は釣り人などで結構賑わっていました。遠くまで釣り竿が並んでいますね。
藻琴トーチカ
次は藻琴トーチカ。網走原生牧場観光センターの敷地内にあります。『浜藻琴』と同じく二階建てのトーチカで、トーチカを保護するために小屋を建てたというワリと珍しいものになります。小屋の左に見える平べったいコンクリートはトーチカの上部のようです。木の陰にはトーチカの説明石版が設置されているという豪華なトーチカです。
『旧日本軍トーチカ跡』。黒い石版には『昭和十九年(1944)アメリカ軍の上陸を想定し、網走防衛を命じられた陸軍部隊が貨車一台分のセメントを使用し、約三か月で建築した。地下二階の部屋は厚さ五十センチの壁で囲われ、知床方面のオホーツク海岸を見渡せる銃眼が造られている。』と彫られています。裏面は確認するのを忘れましたw
とりあえず建屋を一周。直前に調べた情報によると内部は危険なので現在は公開されてないというウワサでしたが、牧場レストランで内部見学をお願いするとあっさり許可がいただけました。
裏口の鍵を開けてもらい、ご親切なことにガイドまでしてくれるとのこと!
施設の照明もつけていただきました。大サービスです!
すごく良い雰囲気の地下空間へ潜って行きます。
この辺りは土がそのまま露出しています。ヒンヤリした空気です。
地下1Fというか二階建てで言えば2Fですね。コンクリートの通路を進みます。左壁には電球が取り付けられていたようなソケットが見えます。質の良いコンクリートも当時のものではないでしょう。
観測室ですね。窓があいています。こちらはオホーツクの海岸を向いているようです。このトーチカの壁にも溝があり木が取り付けられていますが、間柱的な役割のものでしょうか?内壁を作るための下地にするとか?内壁のあるトーチカなんて見たことないですけどw
続いて地下2Fというか二階建ての1Fですが、通路を進んで行きます。いろいろお話しを聞かせていただきましたが『見終わったら照明切っといてね』とガイドはここで終了です。ありがとうございます!
この溝は排水溝だそうです。トーチカの排水溝は初めて見ました。排水溝をまたいで三本のボルトが突き出ています。根室のようなゴツい銃座はありませんが、このボルトで機関銃を固定していたようです。
あまり長時間の滞在も迷惑かと思い、ぼちぼち切り上げることにしました。